【実務】帰化申請と年金制度(2)

  • 2018.08.24 Friday
  • 19:09

今回の日本の年金制度について概要を解説します。

 

日本の公的年金制度は、「国民皆年金」という特徴を持っており、20歳以上の全ての人が共通して加入する国民年金と、会社員が加入する厚生年金などによる、いわゆる「2階建て」と呼ばれる構造になっています。

 

 

国民年金に加入する義務があるのは、「日本国内に住所を有する二十歳以上六十歳未満の者」とされています(国民年金法7条1項1号)

★したがって、外国人であっても加入義務があることに注意が必要です。

 

また、前回ご説明したとおり、被保険者は20歳からのライフスタイルに応じて以下の3種類に区分されています。

 


 

1号被保険者:自営業者やパートなど、第2号被保険者や第3号被保険者になっていない20歳以上60歳未満の方。

 

2号被保険者:会社員や公務員など、厚生年金に加入している方。

 

3号被保険者:第2号被保険者に扶養される20歳以上60歳未満の配偶者の方。

 


 

帰化申請の場合、年金の保険料納付証明等の提出が求められるのは上記のうち原則として1号被保険者のみです。

2号被保険者であれば、基本的に会社が給与から差し引いて納付しているため、「在勤給与証明書」等で加入及び納付状況が確認できるからです。

また、3号被保険者であればそもそも本人に納付義務はないためです。

※会社経営者の場合は、厚生年金法適用事業主に該当するため、別途納付証明等の提出が必要です。

※管轄の法務局によっては、2号被保険者であっても「ねんきん定期便」等の提出が求められる場合があります。

 

★帰化申請の実務において注意すべきは、2号被保険者が「退職」などにより1号被保険者になった場合に、あるいは3号被保険者が就職した場合に1号又は2号被保険者になった場合等に、しっかりと切り替え・納付手続きができているかという点です。

 

本人にとっては転職等に伴うライフスタイルの変化で手一杯になり、手続きモレが生じていることが少なくありません。

 

もし、加入すべき時期に加入が遅れてしまったり、納付を忘れてしまった場合は、その期間中は空白が生じてしまうことがあるため、帰化審査に際しても公的義務を適正に履行していないとして、不利に斟酌される可能性があります。

 

そのため、まずは上記制度概要をしっかりとおさえたうえで、自分が第何号に該当するのかを理解し、転職等環境が変化した際にはしっかりと適切な切り替えができているか前もって確認することが大切です。

 

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